米の価格高騰と今後の展開

2025年5月現在、日本では「令和の米騒動」とも呼ばれる深刻な米不足と価格高騰が続いていますね。
私は米は山形産のつや姫を好んで買っていました。
2023年までは2500円、セールで2000円を割ることもありました。

しかし、現在は税込で5000円を上回るようになっています。
有名なブランド米でなくても4000円を超えるようになっています。
備蓄米でも4000円を切るくらいの値段の上、品薄で手に入らない状況です。

私はそれでも米を買い続けますが中には米をやめてパスタにする人とか増えています。
まず、なぜそうなってしまったかについて考えていきます。

⒈天候不順
米の生産量は天候に大きく左右されます。
近年、異常気象や台風、干ばつなどの影響で収穫量が減少していることが価格高騰の一因となっています。
他の農作物と違ってハウスや屋内で生産というのができません。
なので天候の影響というのが大きいのです。

2. 生産コストの増大
肥料や燃料、農業機械の価格が世界的に上昇しており、それに伴い米の生産コストが増加しています。
このコスト増加が販売価格に反映されている可能性があります。
燃料に関してはウクライナ戦争の影響が大きいですね。

3. 輸送コストの増大
原油価格の高騰により輸送コストが上がり、その影響が農産物全般の価格に波及していることも考えられます。
また、ドライバーの人件費高騰も影響しているものと思われます。

4. 供給バランスの変化
国内外でのコメの需要増加、または供給不足が原因で価格が上昇している場合もあります。特に輸出が増えたり、他国での需要が高まると国内価格にも影響を与えることがあります。

5.農業従事者の減少
これは今始まったことじゃありませんが農業人口の減少や高齢化により、生産規模が縮小していることも長期的な価格上昇の要因となっています。

6.転売の影響
一部では、コメを転売目的で買い占める動きや、価格上昇を見越した投機的な取引が行われている可能性も指摘されています。これにより需給バランスがさらに崩れ、価格高騰を助長しているとの声もあります。
中にはまだ田植えが始まったばかりなのに予約する業者もいるようです。

今後の展開

以上が原因ですが政府も対策をしたことはしたのですが現在のところ、価格は下がるどころか上昇を続けています。
ただ、光明の光はあります。

不適切発言で農林水産大臣が小泉進次郎氏に交代しました。
米価の高騰による消費者負担を軽減し、国産米離れを防ぐため、備蓄米を5kgあたり2,000円台で販売する方針を打ち出しました。この政策は、消費者目線の農政を強調し、米の安定供給を図ることを目的としています。

また、備蓄米の販売においては、小売業者との直接契約(随意契約)を導入し、流通の効率化と価格の安定を目指しています。

JAグループは、備蓄米の安値販売が市場価格に影響を及ぼし、農家の収入減少や生産意欲の低下につながることを懸念しています。特に、5kgあたり2,000円台という価格設定が、通常の米価と比較して低すぎるとの声が上がっています。

また、JA全農は、政府備蓄米の販売状況について、落札数量や販売先との契約数量を公表し、透明性の確保に努めています。

このように、政府とJAとの間で、備蓄米の販売価格や流通方法に関する意見の相違が見られます。今後、両者が協議を重ね、消費者と生産者双方にとってバランスの取れた政策の実現が求められます。

農家の声

農業従事者は5kgで2000円になるなら作らないと言っていますが2000円は備蓄米が対象なのにどうして反発している?
備蓄米は数が限られていますし、影響は限定的という疑問はありますがそういう単純なことではないようです。、

まず、恐れているのが価格の目安ですね。
消費者やスーパーにとって「5kg=2,000円」が一種の基準価格のように見える恐れがあります。
これにより、「なぜ通常米はもっと高いの?」という価格圧力が農家や流通業者にかかります。
「あれで2,000円で買えるなら、おたくの米は高すぎる」と言われるのが農家の懸念です。
政府が「随意契約で安値販売」に踏み切ったことで、農家の間では「次は民間流通米も対象になるのでは?」「安く作らされる時代が来るのでは?」という制度変更への不安が強まっています。

特に、これまで再生産価格(農家が赤字にならずに済む価格)を重視していた農政の「転換」だと感じている人が多いです。
現在、農家は肥料や資材の価格高騰、労働力不足などで経営が非常に厳しい状況。
そんな中で政府が「安売り」に動いたことが、我慢の限界を超えた怒りに繋がっています。

農家の方にとっては今が適正価格よりちょっと高いくらいと感じているかもしません。
現に喜んでいる方のインビューを見たことがあります。

消費者の懸念は一部の意見ですがその声が全体的に広がっていく恐れもあるのです。
正直私は備蓄米に満足していません。
備蓄米は数年保存された米が多く、鮮度・香り・粘りが落ちています。
実際美味しくないです。

主に学校給食、外食チェーン、加工食品など業務用として備蓄・放出されるものです。

このように、政府とJAとの間で、備蓄米の販売価格や流通方法に関する意見の相違が見られます。今後、両者が協議を重ね、消費者と生産者双方にとってバランスの取れた政策の実現が求められます。

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