悪質なカンボジアを拠点とした特殊詐欺

カンボジアでの特殊詐欺事件は、ここ数年で特に注目を集めていますね。
2024年10月に逮捕者が数名出ています。
特殊詐欺(とくしゅさぎ)とは、特定のターゲットを騙して金銭や財産を不正に取得する詐欺手法の一つです。
一般的には、電話やインターネットを通じて行われることが多く、被害者を心理的に圧迫することによって金銭を騙し取る手口が特徴です。

一番多いのはオレオレ詐欺です。
一時母さん助けて詐欺に変わりましたが今はオレオレ詐欺で統一されていますね。
「母さん助けて詐欺」という名前自体が、一般の人々にとって自然に使いにくい呼び名であることが一因です。
この名前は特定のシチュエーション(母親に対する緊急の助けを求める)を連想させるため、広範な詐欺の手口を包括的に表現するには不適切でした。
そのため、より包括的かつ一般的な「オレオレ詐欺」の方が使いやすかったのです。

話は脱線してしまいましたが犯人が被害者に対して「俺だよ、俺!」と偽り、家族や親族を装って緊急の金銭が必要だと訴えます。
たとえば、「交通事故を起こしてしまった」「借金の返済が迫っている」「会社の金を横領してしまった」「不倫相手を妊娠させてしまった」といった理由で示談金が必要とか、お金を返さないといけないなど金銭を要求します。

もう一つは昔から結構ある架空請求詐欺です。
被害者に対して架空の請求書やショートメールやDMを送り、未払いの料金や違約金を支払うように要求します。
例えば、「有料サイトの利用料金が未払いです」や「裁判所からの通知」といった内容で恐怖心を煽り、金銭を振り込ませます。

中には直接電話かけてくる場合もあります。

もう一つは、還付金詐欺です。
被害者に対して税金や医療費の還付があると偽り、ATMを操作させて犯人の口座に金銭を振り込ませる手口です。
「還付金を受け取るためにATMに行って操作をしてください」といった指示を出します。

いずれも振り込め詐欺の一種ではありますが最近では直接取りに来ることが多いようです。
例えば上司が取りに来るとか、警察官を装って取りに来るとかあります。
あなたの口座が詐欺に使われているからカードを預からせて欲しいというのはそのパターンですね。

これらの詐欺行為がカンボジアで行われているのです。

カンボジアで詐欺を行う手口と理由

カンボジアが詐欺グループの拠点として選ばれる理由としては、現地の法執行機関の目が届きにくいことや、国際的な捜査協力が難しいことが挙げられます。
また、現地での生活コストが低く、詐欺活動に専念しやすい環境も影響しています。

そこで豪遊する詐欺師も少なくありません。

カンボジアを拠点とする詐欺グループは、「有料サイトの未払い」などの嘘をつき、被害者に電子マネーや現金を送金させる手口を用いています。
これにより、多くの被害者が財産を失っています。

電子マネーというのはAmazonギフト券などですね。

詐欺グループは日本国内でも活動しており、リクルーターが「カンボジアで稼げる仕事がある」などと嘘をついて人を勧誘し、詐欺の「かけ子」(電話で被害者を騙す役割)として派遣しています。

これにより、詐欺の実行役となる人々がカンボジアに渡っています。
SNSで稼げる仕事があるという情報を流し、それに食いついてる人を採用しています。

最近では、警視庁が特殊詐欺グループのリーダーやリクルーターを相次いで逮捕しており、その活動が次々と明らかになっています。このグループによる被害額は10億円を超えると見られています。

カンボジアだけでなく、タイに渡ることもあるみたいですね。

2023年7月から逮捕者続出

2023年7月、カンボジアの首都プノンペンで特殊詐欺グループのリーダー格の日本人男性が逮捕されました。
この人物はグループの統括役として、詐欺活動を指揮していたとされています。

同年、カンボジア国内で詐欺の実行役として「かけ子」と呼ばれる役割を担っていた数名の日本人も逮捕されました。
これらの人物は、電話を使って日本国内の被害者を騙し、金銭を詐取する役割を果たしていました。

カンボジア警察と日本の警察庁が連携し、詐欺グループの摘発に成功しました。特に、日本からの情報提供や協力が逮捕に大きく寄与しました。

2024年8月から10月にかけても12人が身柄を確保、または逮捕されています。

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