フィットが販売不振?不人気の理由と実情

コンパクトカーのおもちゃ

2020年はコンパクトカーの当たり年と言われています。
この間に3台の車がフルモデルチェンジをしました。
まずは、ホンダのフィット。
遅れてヤリスとアクア。

アクアに関してはまだ情報が少ないですので比較に加えるのは後にとさせていただきますがヤリスクロスほどのインパクトはないとのことです。

ヤリスは新しい車のに見えますが実際はヴィッツが名前を欧州仕様にしたものでフルモデルチェンジです。
そして最後にフルモデルチェンジをしたのがノートです。
2021年6月にノートe-POWERオーラを発表してます。
それはまた別途。
序盤はフィットはヤリスよりも売れていたものの、途中で抜かれてしまい、今や最も売れている車はヤリスです。

ヤリスの販売台数はヤリスクロスとGRヤリスを含めたもので単体ではライズが1位だそうです。
それでも新型フィットの販売台数はヤリスに及びません。
販売台数もトップ10から外れています。

2021年5月の販売台数はヤリスがクロスとGRを含めると16,660台で1位。
ノートが5,962台で5位。
フィットは2,032台でなんと23位に甘んじています。

これは半導体が不足しているという事情もあるみたいです。
ノートはセットオプションが高いという声を考えても差は大きいです。

フィット3までヒットを続けたのですが4は低迷していると言われています。
実際は本当に不人気なのか?
なぜ予想より伸びなかったのかを解説していきます。

まずはヤリス、フィット、ノートを比較することから始めます。
ちなみに新型ノートは試乗したことありません。
車体の大きさに関してはフィットクロスオーバーとヤリスクロス、GRヤリスを抜かすとほぼ一緒です。
比較はクロスと GRは除外させていただきます。

フルモデルチェンジをしてないマツダ2も同様に除外です。

エクステリア

ノートe-POWER>ヤリス>フィット

私の偏見も含めた評価です。
エクステリアに関しましてノートが一番優れていると思います。
高級感があります。

ライトもグリルも好評です。
ヤリスに関しましてはフロントマスクはヴィッツとあまり代わり映えがないような気がします。
リアに関しましては個人的にヤリスが一番好きです。

フィットに関しましては私はフィット3好きだったのです。
ぶっちゃけフィット3との比較だったら断然3です。
4は芝犬をイメージしたのですが私はどうも受け付けません。

斜めから見るといいかもしれません。
3とイメージをガラリと変えてしまったのが売れなかった原因なのかな??と感じます。

インテリア

フィット>ノートe-POWER>ヤリス

インテリアに関しましてはフィットに軍配です。
ヤリスも決して悪くはないと思いますが口コミを見るとあまり評価は良くないです。
普通というところでしょうか。

ノートに関しましては先代より大きく進化していると思いますがプラスチック感が強いという声があります。
その点フィットは心地よさを重視した恩恵で評判はいいです。
特にシートの出来がいいと思います。

室内空間が広いのでその点で飛び出ていますね。
また、後席のシートを跳ね上げできるのも便利です。

エンジン性能

ノートe-POWER>フィット>ヤリス

ノートは先代よりエンジン性能が向上しています。
加速力に関してはノートが頭一つ出ている気がします。
試乗はしていませんが扱いにくく、車酔いしやすいと言われたワンペダルはなくなりました。
前ほどの加速力はないという声もあります。

フィットは前のモデルのようなキビキビさはなくなりましたがフル加速に関しては先代と遜色ありません。
個人的には前の方が好きですがi-ddcは癖がありました。
ツーモーターになったことによってギクシャクさがなくなったのは大きいです。

ヤリスに関しましてがキビキビは走りますが3気筒エンジンだけあってエンジン音が安っぽくノイズが大きいのが欠点です。
踏み込むとかなりうるさいです。

走行性能

ノートe-POWER>フィット>ヤリス

ノートが頭一つ出ているようです。
フィットはもともとコーナリング性能も直進性は良かったです。
それに関しては4になって大きく進歩したかは疑問です。

むしろふわふわしていて安定性に欠けるという声は多いです。
ノートはフルモデルチェンジで別物になったとは聞きます。
ヤリスに関してもTNGAの恩恵もあってかヴィッツより大きく進歩しました。

しかし、フィットよりは劣る感じはします。

乗り心地

フィット>ノートe-POWER>ヤリス

コンパクトカーは随分乗り心地が良くなりました。
全体的にコンパクトーは乗り心地は良くありません。
フィットは先代は結構路面の凹凸を拾うので乗り心地はいいとは言えませんでした。

ヴィッツもノートも同様でした。
3台とも進化していると思います。
その中でもフィットは飛び抜けています。

路面が荒いところでも大きな振動はないです。
ノートもヤリスも綺麗な路面ではいいのですが・・・・

燃費

ヤリス>フィット=ノートe-POWER

燃費はヤリスが飛び抜けていますね。
意識しなくてもリッター30キロ前後。
走り方次第ではリッター40キロも夢じゃないそうです。

フィットは先代に比べて街乗りでは良くなましたが高速道路での燃費は先代より悪化しています。
ノートは先代に比べてよくはなりましたが走り方次第ではリッター17キロとかだそうです。

価格

ヤリス>フィット>ノートe-POWER

ヤリスは1000ccから選べるだけあって価格は一番手頃ですね。
HVモデルはフィットHVと似たようなものです。
ノートに関してはセットオプションシステムが大変不評です。

必要な装備を入れると300万円を超えてしまうという・・・・
そこが残念ですね。

総合評価

ノートe-POWER>フィット>ヤリス

口コミサイトや評論家、または自分の独断と偏見で考えたところ、ノートが一番評価が高いです。
しかし、ノートe-POWERの購入層は中高年が多くてセットオプションの割高感を考えるとライバルに入るのかな?と疑問を感じます。
日産もヤリスとフィットはあまり意識をしていないと書いてるのを見たことあります。

クロスを入れると総合評価はヤリスが1位になります。
個人的には内装と走りの質感を考えるとフィットが一番と見ております。
ノートe-POWERは価格帯が同じだったら1位にしているかもしれません。

フィットが売れない理由

N-BOXの出来が良すぎる

フィットの競合はヤリスでもノートでもないと言われています。
N-BOXはホンダが誇る大ヒット軽自動車です。
フィット3はオラオラ系のデザインと、7速AT-DCTが女性を中心に不評でした。

現に主婦層からの販売は2より落ち込んでいたそうです。
初期にリコールを出した影響もあります。
原点回帰の意味でしば犬デザインにしました。

しかし、期待とは裏腹にフィットではなくN-BOXを選ぶ人が多いそうです。
それだけN-BOXの出来がいいのです。
フィット3の販売台数は2015年あたりからN-BOXに負けています。

なのでフィット3の進化版にしてたとしても販売台数を上回るのは難しかったと思います。
実際フィット4を検討する人は、買い物や子供の送り迎えなど近場ドライブが中心の方です。

芝犬をイメージしたデザインが不評?

私が新型フィットを選ばなかった理由がデザインです。
違和感がすごいありました。
ヤリスもノートも先代のイメージは踏襲しています。

フィットの場合は全く別物になっています。
これが名前を変えて別の車として売るなら良かったと思います。
グリルなどがないのもいただけないです。

これも多くの人が指摘しています。
ホンダアクセスのパーツを先代のようなイメージにするとかなりお金がかかります。
しかし、それがいいという人もいます。

私のようにフィット3を好きな方には受け付けなくてもあまりしない人には悪くないデザインだと思います。
角度によってはかっこいいです。
フィット3ではオラオラ系のデザインが女性に受けなかったらしいです。

現に3では女性からの販売が落ちたそうです。
しかし、オラオラ系っていうほど女性に抵抗あるのかな??と疑問に感じます。
最近の調査ではこの芝犬デザインは女性から評価は高くないようです。

考えてみると女性でもアルファードとか乗ってますからね。
モデューロXが登場しましたがかっこいいです。
やはりフィットはこうでなくちゃと感じました。

パワーが先代より落ちた?

先代フィットはライトスポーツカー顔負けの加速力でした。
アクセルを強く踏まなくても機敏な加速をしてくれます。
フィット4はパワーが落ちたという声が多いです。

確かに最初はパワーがないな??と思いました。
試乗ではアクセルは遠慮しちゃいます。

アクセルをちゃんと踏めばパワーあります。
先代と加速力はほとんど変わらないと思います。
これは心地よさを追求するためにある程度踏み込めないとパワーが出ない仕様になっているのだと思います。

なのでパワーが落ちたという錯覚になっています。
フル加速はほとんど変わらないと思います。
その代わり、スポーツらしさがなくなってしまったのは否めません。

スポーツグレードがない

フィット3まであったグレードがあります。
それはRSです。
スポーツグレードです。

フィット4になってから廃止されました。
RSはハイブリッドではないですが6速MTです。
とはいえ、トヨタのGRのようなスポーツではありません。

パワーに関してはHVに劣ります。
その代わり、足回りが特別仕様になっています。
サーキットではHVに勝利したくらいです。

フィットファンとしてはRSが廃止されたのは寂しい限りでしょう。
しかし、実際RSのシェア率は低いのでRSがないから売れなくなったという説は違うと思います。
ちなみに2021年6月4日にモデューロXが追加されました。

フィット誕生20周年モデルも追加されましたがマイナーチェンジとまではいかないようです。

Sモードがない

私はフィット3運転したことありますがSモードが楽しいです。
Sモードにするとタコメーターが表示されてレスポンスが良くなります。
他社のスポーツモードと違って明らかに加速力が良くなります。

また音も良くなります。
燃費が悪くなるのが欠点ですが下手なライトスポーツカー顔負けのスポーツ走行ができるのです。
シャトルやグレイスにも同様にSモードが付いていまして明らかに性格が変わるのです。
ヴェゼルの場合はSモードではなく、スポーツモードです。

フィット4になってSモードが廃止されてしまいました。
なくてもパワーはあるのですがSモードみたいに官能性ないのですよね。
ちなみに新型ヴェゼルではあります。

パドルシフトがない

フィット3にはパドルシフトが付いていました。
パドルシフトはハンドルについてる小さいレバー見たいのでそれでシフトアップとかダウンができます。
マニュアルモードに近いものです。

しかし、私はそんなに使用しないですね。
峠道とか走るときに使いますが街乗りで使うことはないです。
なのでフィット4にパドルシフトがないのが販売不振の要因の一つとしては弱いと思います。

発売時期が悪かった

フィット4は本来なら2019年の11月に発売する予定でした。
しかし、電動パーキングブレーキ不具合によって発売が2020年の2月にずれ込んでしまったのです。
2020年2月はヤリスが発売で被ってしまったのです。

フィットは発売から1ヶ月で約31000台に対してヤリスは約37000台です。
そのころはまだクロスがない時でした。
もし、予定通り発売してましたらもっと販売台数は伸びていたと思います。

とは言え、販売目標台数は10000台でしたので予定より売れています。
当初は言うほど売れていないというわけではありませんでした。

グレード構成がわかりにくい?

フィット4は大きくガソリンモデルとハイブリッドモデルがあります。
グレードは共通で分かれています。
「BASIC(ベーシック)」「HOME(ホーム)」、「NESS(ネス)」「CROSSTAR(クロスター)」、「LUXE(リュクス)」の5グレードです。
一番売れているのはホームだそうです。
個人的にはクロスターが好きです。

それだけ3ナンバーなのですよね。
ネスは次のマイナーチェンジで廃止になるという噂がありましたがミニマイナチェンジという感じだったので無事でしたね。
ツートンカラーは賛否両論ですがシートのデザインは個人的に好きです。
悪くはないと思うのですけどね。

LUXEが本革シートを使った高級グレードです。
自分はこのグレード構成というよりネーミングですかね。
もっと覚えやすいのにしても良かったと思います。

ヴェゼルなんかはわかりやすいですよね。
クロスターはヤリスみたいに別ブランドにした方が良かったと思います。
グレードを細かく分けてしまったがためにユーザーは選びにくくなったと私は感じます。

ガソリンモデルの差

あとはヤリスが優位に立っているのは1000ccのガソリンモデルもあることです。
選択肢はかなり広いです。
法人の方は1000ccモデルを選ぶことが多いそうです。

フィット4にもガソリンモデルはあります。
1300ccでグレード仕様も同じです。
ヤリスの廉価モデルは139,500円からです。
フィット4は1,557,600円です。

15万円の差です。
排気量を考えると価格に差があるとはいえません。
しかし、フィットはガソリンモデルはあまり売れていません。
これはCMでHVを推してしまっているせいですね。

それでフィットのガソリンモデルを買おうと思った人はN-BOXへ行ってしまうのです。

販売店数の違い

フィット4の比較対象はやはりヤリスになります。
フィット4が苦戦している理由の一つにトヨタとホンダの販売店数の違いもあります。
当初ヤリスはネッツトヨタの専売でした。

現在はそれがなくなりました。
結果ヤリスの販売店数は約4600店に対してフィット4は2200店です。
現に専売をやめてから台数が伸びています。

しかし、N-BOXの売れ行きや、新型ヴェゼルの売れ行きを見るとそれだけの問題じゃないのかな?と感じます。